ミャンマー
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障害者の統計
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障害者の統計

ミャンマーの障害統計は「Disability Survey 2010」にまとまっている。この調査は2008年〜2009年にかけてレプロシー・ミッション・インターナショナル(Leprosy Mission International (Myanmar))がミャンマー社会福祉局(Department of Social Welfare)と協力して実施されたサンプル調査である。

ミャンマー障害調査(Myanmar Disability Survey 2010)によれば、障害者の全人口に占める割合は2.32%であり、全人口を5,500万人とすると、障害者数は127.6万人となる。統計上は、ミャンマーでは10世帯に1人の割合で障害者が存在する。

障害者の性別を見ると、男性は69万5千人(54.65%)、女性は58万人( 45.44%)と男性の方が多くなっている。障害者を年齢別で見ると、就労年齢(16〜65歳)の障害者が71万人おり、障害者人口の50%以上を占めている。これは健常者の就労年齢の割合37%と比べても著しく高くなっている。一方で、障害を持つ高齢者(65歳以上)の人口は24万6千人となっており、高齢者全体の7.47%を占めている。障害種別を見ると、肢体障害者が86万9千人で全体の68.2%を占め非常に多く、一方で、視覚障害者は17万人、聴覚障害者は13万4千人と比較的少ない。

表1:障害者の統計・全人口に対する障害者の割合と算定人数
割合(%)人口
障害者人口2.321,276,000
地域別都市部2.49425,291
地方2.24850,709
性別男性2.55695,824
女性2.10580,176
年齢別5歳以下0.8868,521
5〜16歳2.03248,948
16〜65歳2.25711,880
65歳以上7.47246,651
障害種別肢体障害者1.58869,000
視覚障害者0.31170,500
聴覚障害者0.24134,750
知的障害者0.18101,750
出典:Myanmar Disability Survey 2010、14ページ、図2より転載。障害者人口だけ追記(和訳は千葉)

障害の原因は、1)先天性、2)事故・負傷、3)病気の3つに分類され、先天が36.2%、事故・負傷が20.2%、そして病気が43.6%となっている。感染症も含めた病気の種類としては、ポリオ、ハンセン病、心臓疾患、脳卒中、神経学的疾患、また白内障などがある。また先天性のものとしては、脳性麻痺やダウン症などの染色体異常がもっとも多くなっている。事故・負傷としては、労働災害や交通事故などである。

障害者の分布をみると、ミャンマーの行政区によって1.61%から3.27% と差が認められる。アヤヤワディ地区がもっとも多く3.27%となり、次いでモン州の2.78%、ヤンゴン地区の2.75%となっている。

地域別障害者分布(単位%)
割合(%)
Ayeyawaddy3.27
Bago2.07
Kayin2.19
Magway1.90
Mandalay1.76
Mon2.78
Yangon2.75
Kachin2.70
Kayah2.56
Chin1.86
Sagaing2.19
Taninthayi2.39
Rakhine1.90
Shan(S)1.61
Shan (N)1.63
Shan(E)1.63
National2.32
出典:Myanmar Disability Survey 2010、Survey 2010、18 ページより転載
地域別障害者分布の地図(単位%)
地域別障害者分布の地図
出典:Myanmar Disability 2010、13ページ転用